明智と明知(あけち)

明智町のページを見ると興味深いことが書かれている。明智町には明知(あけち)という集落名があり、 明知(あけち)地区という名称も使用されているということである。明智町の名称は 昭和29年明知(あけち)町と静波村が合併してから登場している。

つまり、国鉄の明知(あけち)線が開通した当時は、明知(あけち)明知(あけち)駅で何の問題もなかったことになる。

問題は、明知(あけち)町が明智町となってからである。明智町とわざわざ名称を変更した理由は、 同一名称をそのまま用いた場合は一方が一方に完全に吸収されるという形になるので新たな名称で 合併であることを確認した、明智光秀ゆかりの地ということをPRするため、の二点にあると推定される。

何故、駅の名称が変更されなかったのか。筆者の明知(あけち)鉄道開業当時の新聞を読んだ記憶によれば、 明智町がPRのために名称変更を国鉄に申し入れたところ、国鉄が案内表示で「明知(あけち)」としているところを 「明智」とするための費用負担を求められたということらしい。いかにも役所的な結末である。

明知(あけち)線が国鉄の手を離れ第3セクターとなったことで、文句無しに、それどころか明智町は出資者となったわけで、 「明知(あけち)駅」を「明智駅」に改称する問題は解決したかにみえた。

ところが、国鉄明知(あけち)線は明智鉄道ではなく、なぜか明知(あけち)鉄道として再出発している。 真相は明知(あけち)鉄道KKに聞くしかないでしょう。

そして、その機会は割合早く巡ってきた様に思えた。 明智駅まで写真を撮りに行く機会を作ることができたのだ。
明知と明智が混在する看板

それでも、忙しそうな駅員さんに変な質問をするのも気が咎める。どうしようかな と思っていたら、駅に大正村の案内のボランティアの人がいたので、それとなく聞いて見た。
明知(あけち)鉄道の明知(あけち)と明智駅の明智っちゃぁ、字が違うんやね。」
「ほぉだ、明知(あけち)鉄道の知は「知る」ちゅう字だでな。」
「なんで、あわせなんだんやろね。」
「ええかげんなもんやでな。」

やはり普通の人は気にしていないようだ。それでは、駅員さんに聞きましょか、と切符売り場の方を見ると、
ただいま業務中です。しばらく、お待ちください。
明智鉄道をご利用くださいましてありがとうございます。
明智鉄道をご利用くだいさいまして...」というプレートが立てられている。

結論はもう聞かなくてもいいだろう。「ええかげんなもんやでな。」

例を前見たとき。修正されました。

新たな例

時代集落名町名線名駅名
明治22年 明知(あけち) 明知(あけち)    
昭和9年 明知(あけち) 明知(あけち) 明知(あけち) 明知(あけち)
昭和29年 明知(あけち) 明智町 明知(あけち) 明知(あけち)
明知(あけち)鉄道開業(昭和60年) 明知(あけち) 明智町 明知(あけち)鉄道 明智駅
明知(あけち)・明智

明知(あけち)鉄道大好き2001年3月3日設置 E-mail:agi_jin_sa@yahoo.co.jp
 2003年3月8日更新